唾液(だえき)を手にこすり付けて、渇いてくると、ネバネバしてイヤな臭いがしてきます。
唾液の臭いと思っている方もいますが、じつは唾液はほぼ無臭!
唾液そのものには、ほぼ臭いは無く、臭いの原因は唾液に混じる成分にあるようです。
口臭のおもな原因は、歯周病や舌苔(ぜったい)にあると言われますが、これらが唾液がクサくなる原因と関係があるようです。
最近注目されている口臭ケアの一つが、口内フローラの善玉菌を補うという考え方。そんな情報もお伝えします。
唾液に混じる口臭の成分
唾液そのものには、ほとんどニオイはありませんが、口の中の細菌が作り出すニオイ成分が、唾液に溶け込んでいます。
また、炎症を起こしたときの膿(うみ)や傷口からの出血、食べ物の残りカス、剥がれ落ちた口内の粘膜なども、唾液といっしょに混じっています。
とくに、歯周病や舌苔(ぜったい)があると、その原因菌が発生する悪臭がさらに強烈になります。
歯周病や舌苔はナゼ臭う?臭いの原因と成分
歯周病や舌苔には、嫌気性菌(けんきせいきん)が棲んでいます。
嫌気性菌は、読んで字のごとく、空気(酸素)を嫌う菌のこと。嫌気性菌が作り出す揮発性硫黄化合物(VSC:Volatile Sulfur Compounds)が、口臭のおもな原因になっています。
口の中の嫌気性菌が、唾液、剥離した粘膜、食べカスなどを分解・腐敗することでつくられたのが、揮発性硫黄化合物です。
揮発性硫黄化合物には、つぎのようなガスがあります。
- 硫化水素
- メチルメルカプタン
- ジメチルサルファイド
これらのガスのうち、硫化水素とメチルメルカプタンだけで、なんと約90%占めるようです。
とくに嫌気性菌は、唾液が少なく口内が渇いてくると、酸素が少なくなるので活動が活発化し、唾液もネバネバに。
硫化水素は、アンモニアとならんで腐敗ガスの代表的な成分ですから、口臭がスメルハラスメントの代表格であるのもうなづけます。
口臭はなぜ自分では気づきにくい?
強烈な口臭ですが、自分ではなかなか気づきにくいのが実状です。
厚生労働省の調査(2016年)によれば、自分の口臭が気になると回答した15歳以上の人は、約10%。感覚的には、ちょっと数字が小さいように思いますが・・・。
口臭のように、鼻の周辺でいつも嗅いでいるにおいは、嗅覚疲労(順応)という生体反応のため、自分では感じにくくなってしまうのです。
他人には、とても迷惑な口臭ですが、自分で自覚している人が少ないのも納得です。
口内の善玉菌を増やして口臭ケア
口内にも、腸内とおなじように、善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌が棲んでいて、口内フローラとよばれる細菌叢を形成しています。
口内の細菌は、500種以上、1000億個以上と言われますが、約100種類が歯周病や虫歯の原因となる悪玉菌で、イヤな臭いをつくりだしています。
口内のフローラバランスを整えるには、正しい歯磨き、歯間ブラシやデンタルフロスによる手入れが欠かせませんが、最近注目されているのが、善玉菌を補うという考え方です。
腸内のフローラバランスがくずれると、便臭が臭くなったり、腸内で発生したガスが血流に乗って、体臭となって沁みだす原因になりますが、口内フローラもメカニズムは同じです。
善玉菌を補うことで、口内フローラのバランスを整えることが期待されています。
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ロイテリ菌にもいろいろありますが、オハヨー『ロイテリ お口のサプリメント』は、BioGaia社により国際特許が取得されているヒト由来のプロバイオティクスを使用しているそうです。
まとめ
口臭は、口内の衛生状態や細菌環境を知るためのバロメータと言えます。
食後の歯磨きなど、日常のお手入れを正しくやっていても口臭がキツイようであれば、歯科クリニックで診てもらうことをおすすめします。
歯周病は、さまざまな病気の原因になることがわかっています。
まずは、口内のフローラバランスを考えてみることをおすすめします。
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