歯周病は、口臭だけでなくアルツハイマー型認知症の原因にもなると言われています。
怖いのは、歯周病が原因のアルツハイマー型認知症は、若い方でも症状が出る可能性があるとのこと。歯周病がなぜアルツハイマー型認知症の原因になるメカニズムを理解して、早いうちに口腔ケアをはじめたほうがいいようです。
厚生労働省の資料によれば、歯周病の症状がある人に割合は、60代:約80%、40代:約70%、20代:約60%とのこと。20代で60%という数字に驚いた方が多いんじゃないでしょうか。
日本臨床歯周病学会の情報によれば、つぎの8項目をチェックし、いくつ当てはまるかで歯周病の進行度がチェックできるそうです。
- 朝起きた時、口の中がネバネバする
- 歯磨きをしたときに出血する
- 口臭が気になる
- 歯ぐきがむず痒い・痛い
- 硬いものが噛みにくい
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 歯が長くなったような気がする
- 前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間にすき間がでてきて食べ物が挟まる
これらの8項目のうち、3項目以上あてはまれば要注意、6項目以上あてはまれば歯周病が進行しているおそれがあるとしています。
体調不良のときなど、だれでもこんな経験、何度もありそうですね。
とくに注意が必要なのは、7番目と8番目の項目。歯ぐきが腫れて退縮が始まり、歯周病菌が歯ぐきから骨に進行しはじめているサインだそうです。
口臭が気になるぐらいなら、まだ間に合う?
歯周病からアルツハイマー型認知症になるメカニズム
歯垢(プラーク)は、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯茎のすき間に付着している白いネバネバの粘着物のことです。
この歯垢には、口の中で繁殖したたくさんの細菌が棲んでいて、酸素が少ない状態になると、歯垢の中で酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。酸素を嫌う嫌気性菌は、歯肉を攻撃して身体の中に侵入しようとします。
歯ぐきでは、菌の侵入を抑えるために白血球が歯周病菌を攻撃しますが、このときに起こる歯肉からの出血や腫れなどの炎症が歯周病のはじまりです。
出血をそのままにしておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、どんどんと歯周組織を破壊していき炎症を繰り返します。歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。
出血をそのままにしておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、歯周組織を破壊して炎症を繰り返します。
炎症によって出てきた毒性物質や歯周病菌は、歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こす原因になります。その一つが、アルツハイマー型認知症です。
アルツハイマー型認知症の原因の一つと考えられているのが、脳内でのアミロイドβ(脳でつくられるたんぱく質“アミロイドβ(ベータ)ペプチド)の蓄積です。
歯周病の原因菌であるジンジバリス菌(Pg菌)は。血流によって脳内に運ばれ、脳の血管内でカテプシンBを増やします。このカテプシンBが酵素としてはたらき、アミロイドβを増やすようです。
血流に乗って全身に送られた歯周病菌は、細胞内で酵素カテプシンBをふやすことでアミロイドβを作り出し、このアミロイドβも受容体に引き寄せられて脳に蓄積することになるとのこと。
口臭は歯周病のシグナル
歯周病によって歯周組織が破壊されると、細菌によるタンパク質の分解が進みますから、口の中のニオイ物質の濃度も高くなります。
口臭にはさまざまな原因がありますから、すぐに歯周病と判断されるわけではありませんが、20代でも60%が歯周病である現実を考えると、早めにケアを始めたほうがよさそうです。
口内フローラのバランス
口の中にも、腸内と同じように細菌のフローラがあり、口内フローラと呼ばれています。
口内フローラにも、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がいて、500種以上、一説には7,000種以上、その数は1000億個以上とも言われます。このうち悪玉菌は約100種類で、虫歯や歯周病の原因になっています。
日和見菌は、善玉菌が優勢であれば善玉菌の味方をしますが、悪玉菌が優勢になると悪玉菌の味方をします。バランス的には、悪玉菌は1割程度がいいようです。
善玉菌を増やして口内ケア
歯周病の予防法の一つとして、口内の善玉菌を増やすという考え方があります。
歯磨きなどでの口腔ケアはもちろん必要ですが、歯ぐきの健康を保つ機能が認められている菌もあり、その一つがロイテリ菌です。
ロイテリ菌は、スウェーデンの BioGaia社(バイオガイア社)がライセンスを持っており、正式名称は「Lactobacillus reuteri(ラクトバチルス・ロイテリ)」。
オハヨー『ロイテリ お口のサプリメント』は、このバイオガイア社からライセンスされたロイテリ菌を機能性表示食品として配合しており、1日目安量で生きたロイテリ菌(L.reuteri DSM17938株)を2億個含有しているそうです。
『ロイテリ お口のサプリメント』はタブレットで、もちろん砂糖は使用していませんから、歯みがき後でも手軽に口内の善玉菌を補うことができます。
まとめ
歯周病は初期には自覚症状があまりでませんから、とてもやっかいな病気です。
ある程度の年齢になってから、慢性的な歯ぐきの腫れや痛み、さらに歯ぐきが下がり、歯をささえている骨が溶け、やがて歯を失うことに。
心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病などだけでなく、アルツハイマー型認知症の原因になることも判ってきました。
また、妊婦さんの場合、早産のリスクが高くなるようです。
自分の口臭が、他人より少しキツイと感じたら、歯周病を疑ったほうがいいかもしれません。
まずは、早めに口内の善玉菌を補って、口内フローラのバランスケアをしてみてください。
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