ラクトフェリンは、唾液に含まれる成分です。
唾液には殺菌・抗菌作用があることが知られていますが、ラクトフェリンもその代表的な成分の一つです。
唾液が減ると、口臭がきつくなるのは、唾液に含まれるラクトフェリンやリゾチームなどの殺菌作用がある成分が作用しないからです。
いま、このラクトフェリンが口臭ケアに注目されています。
ラクトフェリンの殺菌作用
ラクトフェリンという言葉は、「ラクト(乳)」+「フェリン(鉄)」のこと。
※森永乳業のニュースリリースから
じつは、ラクトフェリンの殺菌作用は、このフェリン(鉄)の働きによるもののようです。
ラクトフェリンはなぜ殺菌できる?
唾液に含まれるラクトフェリンには、強い殺菌作用があり、口内の細菌の繁殖を抑えて、口臭を抑制するはたらきがあります。
その働きをしているのが、ラクトフェリンの「フェリン」、つまり鉄のおかげです。
ラクトフェリンは、鉄結合性の糖タンパク質で、鉄イオンと結合する性質があります。
鉄はあらゆる生物に必要な成分ですが、細菌も同じ。ほとんどの生物や細菌にとって、鉄(イオン)が無ければ、生存・増殖することができません。
ラクトフェリンは、唾液として口内に分泌されることで、細菌の増殖に必要な鉄(イオン)を奪い、細菌の増殖を抑えています。
口臭予防には、唾液に含まれるラクトフェリンがとても重要な役割を果たしていることがわかります。
ラクトフェリンを配合した森永乳業の特許成分
森永乳業株式会社では、ラクトフェリンについて半世紀以上も研究を続けています。
そのチカラの入れようは、森永乳業「ラクトフェリン研究所」というサイトを立ち上げていることからも感じられます。
森永乳業の研究が実を結んだのが、「ラクトフェリン」+「ラクトパーオキシダーゼ」の特許成分「オーラバリア」という口腔衛生素材です。
オーラバリアの口臭抑制作用
森永乳業のニュースリリースによれば、オーラバリアの歯周病菌に対する抗菌作用として、 10 分後に生菌数が約 1000 分の 1 に低下、30 分後に検出限界以下に抑制されたとのことです。
こちらが、そのグラフ。
オーラバリア(ラクトフェリン+ラクトパーオキシダーゼ)の効果について、つぎのように説明しています。※要約
- 抗菌作用および口臭抑制作用
ー口腔内細菌に対する抗菌作用と口臭抑制効果が確認されています。 - 揮発性硫黄化合物抑制作用
ー揮発性硫黄化合物には、口臭の原因となる「硫化水素」「メチルメルカプタン」「ジメチルサルファイド」がありますが、オーラバリアはこれらの酵素を直接、不活性化します。
オーラバリア配合の口臭サプリ
森永乳業が特許を取得しているオーラバリアを配合した口臭サプリがあります。
「舌苔」をケアするサプリとして注目されているKAORECO(カオリコ)が、その口臭サプリです。
舌苔は、口内の口臭の原因の6割を占めると言われます。虫歯や歯周病よりも口臭の原因になっているとの認識は、少ないかもしれません。
唾液の分泌が正常であれば、舌苔の増加が抑えられますから、その殺菌効果をオーラバリアにサポートしてもらうわけです。
口臭サプリはエチケットというより自分のため
口臭サプリは、エチケットを目的として使われることが多いですが、むしろ自分の健康のためと考えたほうが良いかもしれません。
キツイ口臭は、その原因菌の影響が口内だけでなくカラダの不調に関係することが多いからです。
たとえば、歯周病の原因菌は、アルツハイマー型認知症に関与していることがわかってきましたが、なんとその潜伏期間は20年と言われています。
アルツハイマー―型認知症は、脳内に特殊なたんぱく質である「アミロイドβ」が蓄積することで発症することがわかっています。
この「アミロイドβ」を作り出しているのが、じつは歯周病の原因菌!
口内ケアによって、自分の将来が変わる可能性があることは知っておいたほうがいいかもしれません。
コメント